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【2017–2018完全版】BIG4比較(デロイト・PwC・KPMG・EY)+アクセンチュアの数字・口コミで見る違い_コンサルまとめ(2018/8/22更新)
今回は、BIG4+アクセンチュアの違いについて書きたいと思います。
なぜこのテーマで書くかというと、
私が転職活動をしていた時にBIG4の違いって何なの?
って思っていたのですが、うまくまとまってたり、転職活動の面接で聞かれたときに使えるようなネタが全然なかったんですよね。
なので、実際にコンサルの中に入ってみてわかることなども含めて、まとめていきたいと思います。
まとめるために、以下の情報をソースとしました。
情報としてはかなり網羅できているため、他サイトと比較して情報の量・質では参考になる部分が多いと思います。
- BIG4に関する他まとめサイト
- 私がファームで働くなかで得た情報
- 他ファームで働く知人から得た情報
そのうえで定性的なコメントだったり、文面だけだとわからない(=信用できない)部分もあるので、社員数など定量面も織り交ぜつつご説明します。
定量面+定性面のまとめ(面接で使える、各ファームの違い)
ざっくり以下の形にまとめてみました。
詳細は、定量面・定性面の項目で言及していきます。
- 赤太字=面接で使える汎用的な内容
- 黒太字=人によっては面接で使える内容
※画像が小さいので、拡大するかPC版で閲覧頂ければと・・・
申し訳ございません・・・

上記の違いを踏まえて、
面接で「なぜコンサルの中で(BIG4の中で)弊社なのですか?」と聞かれた際に、
答えられる内容を以下に整理してみました。
全ファームに共通して言えるのは、
全社的に他ファームよりも優っている部分はそこまで多くないです。
そのため、自分の目指すコンサル像ややりたい領域において、各ファームがどういった動きをしているのかをウォッチしてください。
また、どうしてもネタが無い場合は、実際に働いている人と話して、
「こないだうちのパートナー(ディレクター)がこんなこと言ってたよ~」
みたいな情報を聞き出してみてください。
上記をフックに、会社の今後の方向性などが見つかるかもしれません。
デロイト
- ピュアなビジネスコンサル案件が多い(システムが他BIG4よりも少ない) →他ファームは、システム案件を増やすなど、量を重視しているが、デロイトは規模だけでなく、あくまでビジネスコンサルをコアバリューとしており、自分の将来目指すコンサル像や方向と一致する など
- 新人コンサルタントはPoolという部門に入り、業界を絞らずにたくさんの種類の案件にアサインされるため、慎重に専門性を身につけられる →まずは様々な案件に携わることで、将来的に○○なコンサルタントになりたいと思っている など
他にも、
- 「実行可能な戦略」というミッションを掲げており、自身も戦略だけでなく実行までサポートしたい
というような言い方もありますが、かなりベタですし、嘘っぽいんですよね。
理念に共感するとか嘘だろって僕なら思っちゃうので。
▼デロイトの面接内容についてはこちら
PwC
全社的な強みというのは特になし。
申し訳ないですが、かなりベタな内容しかないです。
全社共通して考えると、他ファームと比較して強みが無いんですよね・・・
なので、自分のやりたい領域で他ファームと比較してみてください。
例えば、デジタルであれば、電通デジタルと業務提携してるとか。
あと、グローバルなネットワークが云々みたいなのはどこのファームも言いますが、別にPwCだけの話ではないんでやめた方が良いかと。
強いて言うなら、
グローバルにおけるPwCのプレゼンスと、それによるメリットが自分のメリット(やりたい領域)と被っていることを話せるのであれば、すごく良くなりそうです!
▼PwCの面接内容についてはこちら
KPMG
全社的な強みというのは特になし。
PwC同様に、自分のやりたい領域で、他ファームと比較してみてください。
特に、官公庁向けに支援をしていきたいと考えている人はフィットするかと思います。
ただ、人数は他ファームと比較してもやや少ないので、そういった雰囲気が好きな人には合うかもしれません。
▼KPMGの面接内容についてはこちら
EY
特になし。
面接で使えるような確定情報は無いです。
とはいえ、監査は国内でも案件が多いので、コンサルと監査法人がどのくらい連携しているのか?
を調べると何かしらネタが出るかもしれません。
ただ、他ファームはほとんど監査との絡みが無いので、EYも同様な気もしますが・・
アクセンチュア
- システム開発部隊を自社に保有
→クライアントの幅広いオーダーにこたえられる。特に、戦略だけでなく現場志向の自分としては、実際に実行まで担える部隊がいることで、顧客に提供できるサービスの幅が広がるため、志望度が高い 的な。
- メディア、ハイテク部門は業界内でもトップクラス
上記は、将来的にメディア系インダストリーに興味のある方は使えるかもしれません。
▼アクセンチュアの面接内容についてはこちら
www.gaicon-march.com
定量的な(数字で見る)違い
まとめのところに定量面の要素を考慮していますが、念のため、各ファームを比較したものを載せます。
設立
デロイト:1993年
PwC:1998年
KPMG:2014年
EY:2010年
アクセンチュア:1995年
いずれも、日本法人の設立年です。
設立時期で比較すると、デロイトが最も古く、KPMGが最も新しいようです。
特にKPMGは3年前なので、非常に若いです。
もともとのKPMGマネジメントコンサルとKPMGアドバイザリーが合併しただけなので、
日本でのコンサル展開はもっと前からやっていたのですが、合併によってある程度社風が変わったり、会社として対応できるサービスの幅も変わっているので、その辺は面接でも言及できそうです。
他のファームはほぼ1990年代なので、あまり違いは無さそうですね。
社員数(日本)
デロイト:2,200名
PwC:1,700名
KPMG:600名
EY:1,300名
アクセンチュア:7,600名
社員数では、アクセンチュアが圧倒的に多いです。
これは、システム開発の開発部隊を保有しているためです。
というのも、アクセンチュアはITコンサルとして位置づけられることもあるほど、システム開発導入の雄でもあります。
そのため、アウトソーシングだけでなく、自社で開発までサービス範囲に入れているのですね。
また、デロイトやPwCは2,000名前後です。
デロイトはここ10年で大幅に人数を増やしています。
そういった意味では、様々な案件が増えていることもありますが、やはりデジタル系の人員が増加しています。
2016年にDeloitte Exponentialという新しいコンサル組織を立ち上げています。
この組織は主にデジタル系の領域をコアバリューとしており、
今までのピュアなビジネスコンサルとしての提供サービスだけではない場合もあります。
(最近でいうとRPAなど)
上記のデロイトのような傾向はPwCも同じくといってよいでしょう。
2014年には、ブーズアンドカンパニーという戦略コンサルファームを買収しており、現在はPwC Strategy& という戦略部門を作るなど、まだまだ拡大を続けています。
また、KPMGやEYは一回り小さいため、他のデロイトやPwCと比較すると、案件数なども少ないです。
デジタル領域などへの取り組みも他BIG4と比較して遅れており、今後の展開速度がカギになってくるでしょう。
社員数(グローバル)
デロイト:200,000名
PwC:223,000名
KPMG:173,965名
EY:247,570名
アクセンチュア:390,000名
申し訳ないですが、あまり情報が無いです。
(不正確な情報はお伝えできないので・・)
この数値から読み取れる私の推測ではありますが、グローバルの傾向も日本支社とそこまで変わらないのでは?
と考えています。
グローバルでもアクセンチュアの社員数は群を抜いていますし、案件の種類もそこまで変わらなそうです。
ただ、PwCは日本よりもグローバルの方がプレゼンスはあります。(これは確かです)
そのため、デロイトよりも社員数は多くなっています。
とはいえ、システム開発案件なども多いようなので、いわゆる皆さんがイメージするコンサル業務の割合は小さくなるかもしれません。
また、EYなどもグローバルでは多くの社員数がいるようです。
各ファームにどのくらいのグローバル案件があるのかまでは追えていませんが、海外で働くことを前提にファームに行くのであれば、グローバルプレゼンスは押さえておいたほうが良いですね。
拠点数(グローバル)
デロイト:150ヵ国
PwC:157ヵ国
KPMG:155ヵ国
EY:150ヵ国
アクセンチュア:56ヵ国
拠点数で見ると、アクセンチュア以外はそこまで変わりません。
拠点て、ニーズがあるところに置く=提供するサービスが同じファームは、同じ場所に拠点を置くということになるので、BIG4は同じ拠点数になるのかもしれません。
推測ですが、アクセンチュアだけ極端に少ないのは、やはり案件の種類の違いだと思います。
というのは、1拠点における大規模プロジェクト(システム開発系)の案件が多いということです。
そうなると、アクセンチュアが求める(コアバリューとしている)規模の案件がある国でしか拠点を置く意味はないので、自ずと拠点が減るのかもしれません。
また、アクセンチュアの戦略部門はグローバルでも展開していますが、そもそも戦略部門もそこまで各国でニーズがあるわけではないですしね。
売上高
デロイト:不明
PwC:不明
KPMG:不明
EY:不明
アクセンチュア:不明
残念ながら、日本各社の情報はありません。
なぜかと言うと、上場しているファームが無いからです。
まあファームが上場する意味ないですしね・・
(じゃあ売上高の項目作んなよっていうツッコミは勘弁してください)
グローバルの売上高は公開されているので、手が空いたときに更新します。
と言っても、グローバルの数値は参考にならないかもです。
というのも、やはりコンサルファームもある程度ローカライズされているので、
グローバルの傾向=日本の傾向とは言えません。
あくまで参考程度にしたほうが良いと思います。
定性的な(口コミで見る)違い
次に定性的な面です。
こちらは、色々なサイトでまとめられているものを再度集約し、情報の精査をしました。
古いものや、不正確な情報は削除し、正確な新しい情報を追記しています。
- 赤太字=面接で使える汎用的な内容
- 黒太字=人によっては面接で使える内容
です。
デロイト
- ピュアなビジネスコンサル案件が多い(システムが他BIG4よりも少ない)
- CSVやInnovationといった「社会課題」を起点としたクライアント支援を実行しており、クライアントだけでなく、産業構造を変えていくという気概を持っている
- Digital部隊をいち早く作り、コアサービスとして提供
- 新人コンサルタントはPoolという部門に入り、業界を絞らずにたくさんの種類の案件にアサインされるため、慎重に専門性を身につけられる
- 設立時より、「実行可能な戦略」というミッションを掲げるなど、現場重視の意向を対外的に打ち出している
- 人を育てる文化が強く、新卒採用も重視している
- Up or Outと言った雰囲気は無い
PwC
- 2015年に電通デジタルと業務提携を開始。ただし実態はいまだに見えてこないため連携が難航していると思われる
- デロイトと比較をすると、新人を育てる風土は根付いておらず、特に中途にとっては能力が無いと厳しい環境。良くも悪くもマネジャー次第。
- M&Aアドバイザリー部隊(FAS)を分社化せずに保有している
KPMG
- マネジメントコンサルティングは金融に特化している、そして出来て間もないファームでありベンチャー気質
- 規模はDTCやPwCに比べると一回り小さい
- 官公庁向けの案件が多い
- Digitalは他BIG4と比べて取組みが遅れている
EY
- 2016年7月にはインターネット広告会社のDACとの統合的コンサルティングサービスの提供を開始するなどDigitalの取組みを強化
- 「当社はまだ若い企業で、ベンチャーのような気質があります。変化に柔軟で価値観にズレがなく、迷いなく支え合うチームワークがあります」(ディレクター 土田氏)
- 会計事務所(新日本有限監査法人)が持つクライアント数は一番多い
- 会計事務所(新日本有限監査法人)の色が残る日系体質の雰囲気
- 2014年時点で従業員数は500名規模でしたが、2020年に2000人規模にすることを目指している
アクセンチュア
- IT系案件が多い
- 他ファームよりも”手を挙げる”ことが重視をされる傾向
- システム開発部隊を自社に保有
- Strategy部門のみ黒い名刺を持つ
- メディア、ハイテク部門は業界内でもトップクラス
- ダイバーシティを掲げ、残業や男女比率への取組みを強化している
- 広告代理店のIMJを買収し、Digital部隊をいち早く作るなど、デロイトと同様に注力